飲食店と人材
『飲食店は人材ありき』です。見た目は同じお店、同じ料理、同じサービスであっても、スタッフの“ココロ”が感じられないお店はお客が離れていきます。世の中が「システム化」「効率化」の一途を進む中で、『飲食店』はヒューマニズム(人間味)が求められる数少ない “場(空間・時間)”であることは間違いありません。
雇用側(経営者)は人材採用に他ならぬ熱意を持って取り組みます。飲食業界は、飲食店求人数に比べ飲食店への就業希望人口が少ない、いわゆる「売り手市場」の状態が続いており、慢性的な人材不足に悩まされているのが実状です。
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「飲食店とモノ・情報」の関係性が年々進化する中、「飲食店と人」の関係性においては、年々すれ違いが増えているように感じます。 年月、環境、出会いにより人の考え方が変わるように、お店も時代とともに変化が求められる現在、今一度、あなたが「飲食業界で働く」理由を 再確認されてはいかがでしょうか。
目的と手段
飲食店は、「人材を雇用するために雇用する」のではありません。あくまでも「繁盛店にするために人材を雇用する」のです。言い換えれば、採用は目的ではなく「手段」なのです。「手段」という言葉に抵抗を感じる方もいると思いますが、その事実を踏まえないと 職場に対し不満が募りやすくなります。それは、従業員側にも言えることです。
勤めているお店で「働くために働いている」のではないはずです。 もちろん「生活資金を稼ぐため」が前提ですが、職場選びに対し「学びたい」「経験を積みたい」「新しいことにチャレンジしたい」などの動機があるはずです。これを言い換えると「目的」です。その手段としてお店で働いているのだと思います。
「お店が求める人材」と「人材が求めるお店」の パズルが狂わずにピッタリとはまるケースはないと言っても過言ではありません。ですから、独立して自分のお店(職場)を持つ人が多いのも 事実です。勤める以上、自己の主張が通らないことがあって当然です。
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職場はお互い(雇用者と従業員)の都合をぶつけ合い、 摩擦する場所ではなく、与えられた環境の中でお互いがベストを尽くす場ではないでしょうか。それらを理解した上で転職に踏み切ることで、 自己成長する職場が見つけやすくなります。