アルバイトをしていて、年末が近づいてくると、
「アルバイト代は年間103万までに抑えてね」などと両親から言われたことはありませんか？
なんとなく税金関係の事なんだろうなと思ってはいても、具体的に何がどう問題なのかまではよくわからないという方が多いのではないかと思います。
そこでこのアルバイターが悩む「103万円の壁」について調べました。
「103万円の壁」って？
学生の場合、通常であれば両親の「扶養家族」であると思います。
「扶養家族」とは、世帯主（大抵父親かと思います）によって養われている家族という意味です。
この扶養家族には条件があります。それは、本人（アナタ）に所得がないことです。
もし収入があっても年収103万円までであれば本人に所得税がかからず、扶養している世帯主も扶養控除を受けることができます。
ではなぜ103万円なのでしょうか？詳しく見ていきましょう。
「所得」と「収入」の違い
それには「所得」と「収入」に違いがあるからです。
「所得」とは年収から給与所得控除を差し引いた後の金額（この場合は給与所得）。
「収入」とは給与や賞与などの年間の合計収入です。
つまり、「収入」から税金の計算上「控除」というものを引いた金額が「所得」となるわけです。
では、これが先ほどの103万円とどう関係しているのでしょうか？
それは、通常は「給与所得控除：65万円」＋「基礎控除：38万円」の2つが控除の対象となるからです。
この2つの合計が103万円なんですね。これを超えてしまうと、その人（アナタ）に所得があるとみなされ世帯主の扶養から外れてしまうんですね。
では、扶養から外されたら何が問題なのでしょうか？
扶養から外れた場合
アナタが世帯主の扶養から外れた場合、世帯主は「扶養者控除」の税金額が、
「扶養者控除×税率」分だけ負担増となってしまいます。
さらにややこしい制度に「勤労学生控除」というものがあります。
これは、働いている学生に27万円の所得控除が得られるというものです。
これにより学生自身には、先ほどの103万円＋27万円＝130万円までは税金がかかりません。
それ以上収入があると税金がかかります。
「なら130万円まで稼げるじゃん！」と思ったかもしれませんが、そう簡単な話ではありません。収入額それぞれのケースをまとめてみましょう。
収入と課税のまとめ
- アナタの収入が0～103万円であれば、世帯主とアナタは課税額0円。
- アナタの収入が103万円～130万円であれば、世帯主はアナタが扶養から外れるので税金がかかり、アナタは課税額0円。
- アナタの収入が130万円以上であれば、世帯主はアナタが扶養から外れるので税金がかかり、アナタは税金+社会保険料がかかります。
以上をふまえると、何百万円と稼げないのであれば103万円以下に抑えるのがベストであると言えます。
