銀座の中心地に17年”いい酒・うまい肴”に偽りなし
銀座で店をかまえる片山氏。
彼は18才から独立して自分の店を持とうと志していたそうです。
どのような修業をしてきたのでしょうか?
「親父が会社を経営していたのに反発して、家を出たんですよ。上京して住み込みで働きながら、調理師学校に通いました。すると、学校より働くことのほうがおもしろくなりましてね。築地の老舗料亭で本格的な修業を始めました。ところが、1年くらい経って、やっと仕事が覚えられるとなったら、下の子が次々とやめていく。ずっと洗い場兼追い回しです。毎日のように自分もやめたいと思いましたが、親父の会社が倒産して、帰るところがなくなってしまったんです。あとは、自分で店をやるしかないと考えるようになりました」
出典:厨房に立つ経営者
お客様のニーズに応えながら
着実にステップアップを果たす
4坪の店からのスタート。
独立して気付いたこととは?
「修業してきたまんまをやりたかったんですよ。最初はコテコテの懐石でした(笑)。でも、きれいにつくるには時間がかかって、お客様をお待たせしてしまう。全然受けなかったんです。それよりもイワシの丸干しなどをポンと出したほうが受けがいい。ふだん接待で高級店を利用しているようなお客様には、かえって田舎風のおからなどが喜んでもらえる。こっちのほうがいいんだと知って、そういう方たちがほっとできる店にしていこうと思いました」
出典:厨房に立つ経営者
独立者を力強くサポート 世界にネットワークを広げたい
姉妹店を店から送り出した独立者に任せたり、
独立者へのサポートをしっかりしている。
今後どのようにネットワークを広げていくのだろうか?
「スタッフは皆、将来的には独立させたいと考えています。若い人たちにはチェーン店などに依存しないで、お客様があの店に行きたいという選択肢に入る店をつくってもらいたいと思います。こぢんまりとした店でもいいので、自分にしかできない店にしてほしい。そのために、いろいろな支援も行っています。こうしてネットワークが広がっていくといいですね」
「和食は世界中で注目されています。今、マレーシア人のスタッフがいるのですが、将来は自分の国で、懐石料理だけではなく、日本の郷土料理やそばなどもできる店を出したいと言っているんですよ。マレーシアに限らず、チャンスがあれば海外に進出したいですね。日本でフランス料理やイタリア料理が広まったように、世界に和食を広めたいと思います」
出典:厨房に立つ経営者
店舗情報
吟漁亭 保志乃
住所:東京都中央区銀座7-5-12 藤平ビル1F
電話:03-3572-0031
時間:11:30~13:30(土曜を除く)
17:00~23:00(平日)
17:00~翌3:00(金曜・祝前日)
休日:日曜・祝日
交通:地下鉄各線銀座駅徒歩5分
http://www.hoshino-gin.com/