「毎日怒られに来なさい」と言われた修業時代
札幌、東京、アメリカと様々な地で修業を積んできた小泉氏
独立したころはどんなだったのでしょうか?
「守破離はたしかに大事な考え方です。でも私はそれを意識していたわけではありません。むしろ、独立したころは、見識もせまく、生意気で、自信満々(笑)。あのころの自分を振り返ると、本当に冷や汗がでてきますよ」
出典:厨房に立つ経営者
創業2年目で、もう一度ゼロから店づくりを考えた
オープン後しばらくすると次々に出版社からの取材が殺到し、集客も売り上げも増えたという「すし泉」。
そんな時に主人が考えたこととは?
「人の縁だけで自分の店をもつことができて、たまたま多くの雑誌に掲載されただけでこんなに数字が出てしまう。これは成功なんかじゃない、絶対におかしいと思いました。自分はそんなに価値のある人間のはずがないのです。それで、すべての取材をお断りして、自問自答を繰り返しました。俺は何をやりたいんだ? 営業スタイルはこれでいいのか? テーブルクロスや器、道具などもこれでいいのか? どういうすしを提供し、それをどういう人に味わってほしいんだ? そういう自問自答を繰り返しながら、店づくりをもう一度、ゼロからスタートしたんです」
出典:厨房に立つ経営者
自分が納得できるまで、突きつめて考える
常にすしに対して研究を続けていく小泉氏。
先人の知恵を学びながらどこまで追求していくのだろうか?
「私はね、自分にしつこいタイプなんです(笑)。自分なりの解答が出るまで、とことん突きつめないと気がすまない。うまいものとは何か、と掘り下げようとすると、脳や細胞の仕組みを研究しなければならない。あるいは、魚の甘みや香りを引き出すために最適なのは何℃の環境なんだろうかと、いろいろ研究してオリジナルのネタケースをつくったり。そうやって、掘り下げるとおもしろいですね。でも、いろいろ勉強すればするほど、私なんて、ただ先人たちの知恵の上で、商売させてもらっているだけの、ちっぽけな存在でしかないと分かるんです」
出典:厨房に立つ経営者
店舗情報
青山 すし泉
住所:東京都港区南青山3-2-7 ブラック青山1F
電話:03-5410-6010
時間:平日 12:00~14:00/18:00~22:00
土曜・祝日 12:00~14:00/18:00~21:30
休日:日曜・祝日の月曜日
交通:地下鉄銀座線外苑前駅徒歩3分