健康診断による要再検査での費用負担について
Q. 先日、勤務先で健康診断を受けたのですが、要再検査となりました。店長から、自費で検査を受けるように言われました。お店が費用負担してくれないんですか。
出典:飲食人と飲食店の労務相談室
まさか自分が再検査・・・そんなときふと考えるのが費用はいったい自分と会社どっち持ちなのかということ。みなさんどちらだと思いますか?
労働安全衛生法において、1年に1回(深夜業務従事者は6ヶ月に1回)の定期健康診断の実施を使用者に義務付けています。この定期健診は法律で義務付けられているものなので、受診費用は当然使用者が負担するものと行政通達が出ています。健康診断の実施後、使用者は労働者に対し、健診結果を通知することも義務付けられています。
出典:飲食人と飲食店の労務相談室
ここまではわかりますね。大事なのはここから先です。
ただし、法令で義務付けられているのはここまでです。要再検査の診断があったとしても、厚生労働省の指針において、「再検査を要する労働者に対し受診を勧奨することが適当である」とされているまでで、再検査を受けさせることは義務ではありませんし、再検査の費用負担についても定められていません。
出典:飲食人と飲食店の労務相談室
再検査に関しては会社は義務を負っていないんですね。ということは後は労働者の勝手だから何もしなくていいという事でしょうか?
しかしながら、使用者には、労働者の心身の健康を管理し、配慮しなければいけない安全配慮義務(健康配慮義務)があります。この点から考えると、使用者は再検査を業務命令により受診させるべきであり、業務命令である以上、費用も使用者が負担するべきです。
出典:飲食人と飲食店の労務相談室
法律では義務はないものの、従業員の健康に関して会社は最大限配慮するのが望ましいということですね!