みなさんは”ジンギスカン”を食べたことがありますか?
日本では2005年に『BSE問題』『鳥インフルエンザ』などがあったことから牛肉や鶏肉への不信感が高まり、羊肉を使ったジンギスカンは一気に注目されブームとなりました。また低コストで開業できるためジンギスカン専門店の数は飛躍的に増えました。2000年代後半になるとその数は減少していきましたがまだジンギスカンの需要自体は衰えていません。
そんなジンギスカンですがその発祥はどこの国だか知っていますか?日本では北海道が郷土料理とされていますが、発祥も北海道なのでしょうか?逆に発祥は海外だけど北海道で育まれてきたのでしょうか?今回はジンギスカンの謎にせまります。
ジンギスカンの発祥はどこ??
◆ジンギスカンは元々どこの料理?
元々、羊は世界で広く食べられていた食肉で、意外ですが牛や豚よりもたくさんの人に食べられていました。イスラム教やヒンズー教では牛や豚を食べることを禁じていますが、羊はどの宗教でも食べることを禁じられていません。ですから、羊は古くから中国~中東にかけての広い地域で飼育され、食用とされてきました。トルコやアフガンでは羊の料理が有名ですし、フランス料理でも羊肉は高級な食材のひとつです。
しかし、ジンギスカンという料理名は世界中のどこにもありません。そもそもは中国料理『コウヤンロウ(鶏羊肉)』がジンギスカンのルーツであろうとも言われています。それを日本人が食べやすいように工夫し、分かりやすい名前にして、今のジンギスカン料理ができあがったのではないでしょうか。
◆日本ではいつから食べるようになったの?
羊自体が日本で食べられ始めたのは大正時代だそうです。満州に進出していった日本人が、現地の人たちが羊を焼いたり煮たりして食べるのを見て、それを日本に持ち帰ってきたと言われています。
◆どうして北海道で広まったの?
北海道では昭和7年に北海道庁種羊場が発足。緬羊の普及事業とともに農村への羊肉利用方法の浸透のためにジンギスカン料理が一役買ったようです。北海道に関していえば、羊肉が手に入りやすかったことと、タマネギなど北海道の野菜が食べ合わせに手頃だったことなどで広まり、定着していったのではないでしょうか。