「えんがわ」は毎年調査される人気の寿司ネタランキングでトップテンに入るほど愛されているネタです。
コリコリとした食感が特長的で、炙りにした際には舌の上でとろけるような食感を与えてくれるえんがわですが、もしかして魚の名前だと思っていませんか?
今回は、普段何気なく食べているえんがわにフォーカスを当てます。
えんがわの正体から見分け方まで紹介しますので、寿司通に憧れを持つ方はご参考ください!
■えんがわの正体はヒラメやカレイのヒレ
えんがわの語源は、日本家屋に多い縁側に模様が似ているからと言われています。
なんとなく白身魚だろうなと予想できるえんがわですが、実はヒラメやカレイの部位の名称で背びれと尾びれの付け根部分の筋肉を指します。
ヒラメ1匹から4貫分しか取れない大変貴重で高級な食べ物です。
ちなみに顔を向けた際に目が左側にくるのがヒラメ、右側にくるのがカレイです。
■お店に「えんがわ」とだけ書かれている場合には
えんがわには、ヒラメとカレイがあることが分かりましたが、では寿司屋で「えんがわ」とだけ書かれている場合はどちらのえんがわなのか。
高級寿司屋を含めたいわゆる「回らない寿司」において、えんがわと言えばヒラメです。高級魚で知られているヒラメは、お店によって大トロに匹敵する値段で出されます。
対して安さがウリである回転寿司でえんがわと言えば、基本的にカラスガレイのことです。
ヒラメの2倍ほど大きいカラスガレイからは、ヒラメの7倍もの量のえんがわが取れると言われています。またカラスガレイ自体が安いために出回る頻度が高くなっているのです。
そのため、高級寿司のお店では敢えて「ヒラメのえんがわ」と表示しているところもあります。
■えんがわの見分け方は食べるのみ?
えんがわにはヒラメとカレイがあることを紹介しましたが、その正確な見分け方については現在のところ分かっていません。
ヒラメとカラスガレイのえんがわを成分が調査されたこともあります。結果はカラスガレイのほうが、脂質が多いということが発表されました。
とはいえ、そこまで大きな違いではないので見分けることは正直難しいです。
以上がえんがわの正体と見分け方です。
ヒラメとカレイのえんがわが異なることを紹介してきましたが、どちらも美味しいことには変わりません。
ただ中には、カレイのえんがわのほうが大味で油っぽいと言われています。
実際に寿司屋に行って、えんがわをヒラメかカレイか言い当てることができれば、立派な寿司通だと言えるかもしれませんね。