スーパーマーケットやデパ地下などに買い物に行くと、精肉売り場やスイーツなどの試食販売をしているのをよく見かけます。香ばしいイイ匂いにつられて、ついついいただいてしまった事、皆さんにもあるのではないでしょうか。
販売員さんが焼いているお肉をいただくと、なぜかとても美味しく感じますよね。「今日のおかずはこれで決まり!」と大満足で買ったのに、いざ家で作ってみるとなんだかイマイチ…、そんな経験はありませんか?
さっき食べたときはもっと美味しかったのに…、その謎をちょっと調べてみました。
これってなんで??試食が美味しいと感じる謎
試食が美味しいと感じる謎。実はこれ、人間の心理的作用が働いているからなんです。普段食事をする家とは違い、屋外で食べることによって気分が変わり、普段よりも美味しく感じることができるのです。ピクニックや遠足などの際、外で食べるお弁当やおにぎり、サンドイッチがとても美味しく感じたり、BBQやキャンプで食べる料理やお酒も美味しく感じたりしますよね?これと同じ作用が試食の時にも働いています。
「でも飲食店で外食するときはあまり感じないけど…」と思った方もいるかもしれません。これは「飲食店は食事をする場所」という心理が先行するため、この作用はあまり働かないのです。
また、あの爪楊枝に刺さった少量を一口で食べるということも、美味しく感じる要素の一つです。一度にたくさん食べるのではなく、少ない量を意識的に味わう事によって食欲が増し、より美味しく感じます。
フランス料理の前菜やパーティの前菜などが一口で食べられるようになっていたり、少ない量で盛り付けられていたりしますが、これも食欲を増すのに効果的なことから考えられたものです。これと同様に、日本料理の代表格であるお寿司も、少量を一口で味わう事により、より美味しく感じると考えられています。酢飯と肴を一口サイズに握るという至ってシンプルな料理ですが、昔の人は感覚でそれが美味しいと知っていたのかもしれませんね。
ちなみに…
とある調査によると、試食コーナーで試食をするかしないかアンケートをしたところ、試食を「しない」と答えたのは22.9%。頻度は異なりますが、77.1%の人は試食を「する」と回答しています。そして女性に限っては約8割、4人に3人もの方が「試食したらつい買ってしまった」経験があると回答しています。女性の場合、男性よりも「つい買い」の割合が高い傾向があるようですね。