スマホを操作しているときには無意識で猫背になっていたり、座るときは足を組んだり、片足に重心をかけて立ったり…正しい姿勢をキープするのは難しいものですよね。ふだん何気なく行っている「悪い姿勢」が体を歪ませて、深刻な体調不良の原因になることをご存知でしたか?
高さが合わないキッチン台には要注意!
日常的に悪い姿勢をとっていると、筋肉がアンバランスに発達したり、衰えたりします。字を書くときや、食事のときに猫背になるのもそうですが、高さが合わないキッチンで調理をしても同じことが起こります。悪い姿勢は骨に影響を与え、背骨や肩甲骨、骨盤などが、従来の正常な形から歪んでいくのです。この歪みが腰痛や背中の痛み、肩こりなどを引き起こします。
肩こりだけじゃない、内臓のトラブルの原因にも!
背骨の並びが歪むと、中を通っている脊髄という神経の束が圧迫されやすい状態になってしまいます。このため圧迫された部分に関わっている内臓の働きが悪くなり、痛みやしびれを起こす原因にもなります。また、骨盤が歪むと、内側を通る血管が骨盤の傾きによって圧迫されて血の巡りが悪くなり、下半身の冷えや自律神経系の異常の原因となったり、内臓の位置がずれることによる内臓の機能低下を引き起こすこともあります。
今すぐできる!「がんばらなくていい」歪み矯正法
ここで、忙しいあなたでもスグ実行できる、ふだんの生活の中で守るべきポイントを3つご紹介します。
(1)気が付いたら背筋を伸ばす
駅から職場まで…など、区間を決めて「背筋を伸ばす」「骨盤を立てる」など意識しながら歩いてみるのも効果的です。また、バッグをこまめに左右で持ちかえることも意外と重要なポイントです。
(2)足を組まない、片足に重心をかけない
足組みは何気なく行ってしまう動作ですが、歪みがある証拠です。また、立つときは片足に重心をかけず、左右均等に体重がかかるように意識しましょう。
(3)「血の巡り」を意識する
同じ姿勢や同じ動きを続けると血流が滞り、コリが発生し、体のゆがみの原因になります。立ち仕事の際は、精一杯爪先立ちをして戻す、を数回繰り返す、ふくらはぎの運動を行いましょう。休憩時には手を大きく振って大股で歩いたり、肩をまわすのも効果的です。
体は人生の大切なパートナーですが、ストレッチや運動など、体のケアに時間が割けない時期もあります。そんな中でも、少しの時間だけ自分の体に意識を向けてみることをおすすめします。ご紹介した3つのポイントは、何気なく行っている動作を直すだけのことですが、毎日続ければ立派なトレーニングになります。異常を早期に察知することにもつながりますので、ぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。