とりすぎている、と思われるのはズバリ「砂糖」です。エナジードリンクやジュースなどのいわゆる清涼飲料水に大量の砂糖が含まれているのは、何となく知っているという方も多いと思います。ではカロリーオーバーだけじゃない、そのコワ~イ側面をご存じでしょうか?
空腹時にジュースの一気飲みはダメ、ゼッタイ!
スポーツドリンクやジュース(清涼飲料水)には重量の10?15%の砂糖が含まれています。350mlなら約35g、500mlなら約50gにもなります。
通常の食事から摂取する糖質は、緩やかに血糖値を上昇させます。血糖値が上昇すると同時に膵臓からはインシュリンが分泌されて血糖値を下げ、体内の血糖値を一定に保とうとするのです。ところがジュースやお菓子などに含まれる精製された白砂糖の糖分は胃壁などから素早く吸収されます。このため空腹時に摂取しすぎると血糖値が急激に上昇し、多量のインシュリンが分泌。その結果、過剰インシュリンにより血糖値が下がり過ぎてしまいます。
血糖値が下がり過ぎると、低血糖による脳の異常の症状として無気力になり、集中力の低下や不眠症等になりやすく、ときには感情を抑えきれずにイライラし暴力をふるってしまうこともあります。
ジュースが原因でウツになる?
低血糖の状態が長く続くと、体は血糖値を上昇させようとして、アドレナリンを分泌します。アドレナリンは本来、ストレスを感じて人体に危険を察知した時、全身に緊急指令を回し戦闘モードにする脳内の神経伝達物質の一つです。このため実際にはストレスがないのに、脳が「ストレスを感じている」と判断して、苛立ちや不安の感情を引き起こします。このため、思考力が減退し、集中力がなくなり、短気でキレやすくなります。
また、アドレナリンは糖に誘発されやすい性質を持っているので、ストレスを甘いもので発散させようとしても、摂取すればまたアドレナリンが増えて…と負の無限ループ状態に陥ってしまいます。しかも、本来は集中力を高めてくれる働きをするためのアドレナリンが、血糖値を低下させるために使われてしまい、分泌されるべきタイミングで足りない状態となってしまうのです。この結果ストレスを解消できなくなるばかりでなく、判断力が低下し、うつ病を誘発する原因にもなるといわれています。
ジュースに含まれる砂糖の量を見極める!
清涼飲料水に含まれる炭水化物の量と砂糖の量は同量とされています。清涼飲料水の栄養表示欄にある「炭水化物」の項目に100mlあたりの含有量が明記されています。この量に容量を掛けたものが砂糖の含有量になります。参考までに清涼飲料水の砂糖含有量を紹介します。500mlあたり…コーラ60g、スポーツドリンク30g、エナジードリンクは350mlあたり27g程度。缶コーヒーのショート缶は190mlあたり10~15gになります。
清涼飲料水の飲みすぎが原因とされる「ペットボトル症候群」とよばれる急性の糖尿病の患者は、若年層のみならず子供や中年層にも増加しています。甘いものはニガテ…という男性でも、実はジュースを飲むことで意外と砂糖を摂取していることが多いのです。休憩時のドリンクは、「砂糖をとりすぎない」事をぜひ、意識して選んでくださいね。