焼酎乙類(本格焼酎/単式蒸留焼酎)
「乙類」は「単式蒸留器」で1回しか蒸留を行いません。そのため原料に使われている芋や麦などの独特の風味が残ります。アルコール分は45度以下で、その多くは「本格焼酎」と呼ばれています。「穀類(米、麦など)」「芋類」「清酒粕」「黒糖」が本格焼酎の主な原料ですが、ほかにも国税庁長官が定める49品が本格焼酎の原料として認められています。その内訳は「アロエ、えのきだけ、牛乳、クマザサ、ぎんなん、大根、昆布、トマト、たまねぎ、べにばな、わかめ、緑茶・・・」などなどとっても意外な食材??が並びます。ただし、これらは主原料であるでんぷん質の原料のサブとして、少量使用される程度です。
焼酎甲類(連続式蒸留焼酎)
「甲類」は外国から輸入した粗粒アルコール(原料は糖蜜やとうもろこしなど)を、「連続式蒸留機」を使って高純度のアルコールを取りだします。これを加水調整で36度未満にしたものを甲類焼酎とよびます。無色透明でくせのないさわやかな味が特徴で、酎ハイやサワー、お湯割り、カクテル、果実酒などさまざまな楽しみ方が可能です。
なお、焼酎甲類と焼酎乙類を混合したものを「混和焼酎」 といいます。芋や麦の風味を出すために、甲類焼酎に乙類焼酎を少量ブレンドしたもので、主に大手メーカーで製造されています。
本格焼酎の見分けかた
酒店で本格焼酎を購入したい、そんな場合はラベルに注目してみましょう。
①種類の品目・・・本物であることの証明として、必ず「本格焼酎」と明記されています。
②冠(かんむり)表示・・・麦、芋など特定の原材料を強調します。複数の場合は割合が最も多いものを表示します。
③アルコール度数・・・本格焼酎のアルコール分は酒税法によって45度以下と決められています。一般的には25度が多く、製品としては12~44度まで様々な本格焼酎があります。
④原料・・・主原料について、使用された米・麦・芋など、使用量の多い順に表示します。また、本格焼酎の醸造には必ず「麹(こうじ)」が用いられています。
⑤容量 ⑥蔵元・・・製造者および製造住所を表示します。
酒税額は、どちらも1リットル当たり(アルコール分25度)248.10円です。甲乙つけがたい、「甲類」と「乙類」。みなさんは、どちらの焼酎がお好みですか?