カテキンはこんなにエラかった!
お茶が健康にいい!というのは、皆さんも耳にしたことがあるかと思います。そのお茶に含まれている成分のひとつで、素晴らしい効能をもつのが「カテキン」という物質です。
カテキンは、進行性のがんの抑制、O-157等の細菌に対する殺菌作用、また血圧上昇抑制作用、血糖上昇抑制作用などなど、数えきれないほどの効能を持っています。
また、血中の悪玉コレステロールを下げる働きも知られています。これはカテキンが、食事中のコレステロールの吸収を抑えるため、と考えられています。効果の出る飲み方は下記の通りです!
血中コレステロールが高めの人が、食事(朝・昼・夕)とともに約200mgのカテキン(通常の緑茶の約3倍程度)を含む飲料を1日3回摂取すると、摂取2ヵ月後から徐々に血中コレステロールが低下してきます。
科学的にも検証された、がん抑止効果とは
?癌の抑制作用については1日1gのカテキンを摂取すれば、癌を抑制できるという報告も伝えられています。国立がん予防センターが日本全国5万人の成人男性を対象として、10年にわたり追跡調査を行いました。その結果が下記のように報告されています。
前立腺内にとどまる限局がんと、前立腺を超えてひろがる進行がんに分けて、緑茶飲用によるリスクを比べたところ、緑茶飲用が多ければ多いほど、進行前立腺がんのリスクが低下するという結果がみられました。緑茶を1日5杯以上飲むグループでは、1日一杯未満飲むグループと比べると、リスクが約50%低下しました。
また、京都大学再生医科学研究所の研究では「がん細胞の増殖抑制効果」が報告されたり、静岡県立大学薬学部の研究では「脳の老化予防又は遅延により高齢者のクオリティオブライフを高める」ことが報告されるなど、科学的にもカテキンの効用は検証されているのです。
気軽に摂取できてしかも健康にかなりイイ、そんな夢のような食材、それが緑茶なのです。
お茶とNGな組み合わせは?
?1gのカテキンは、約10杯お茶を飲めば摂取できる量です。日本茶が体に良いといわれる理由は、このカテキンにあるといっても過言ではありません。ちなみに、市販されているペットボトルのお茶でも、気軽にカテキンを摂取することが可能です。参考までに、最もカテキン含有量の多い商品をご紹介します。
花王から販売されている「ヘルシア緑茶」のカテキン量はなんと・・・●540mg(350ml当たり)
一般的なペットボトルお茶飲料でカテキンが多いのは「お~いお茶濃い味」●360mg(500ml当たり)
飲み方について、1つ注意があります。それは、牛乳と一緒に飲むのはNGということ。カテキンはタンパク質と結合すると効能を失うので、抹茶ラテはカテキンを摂取する目的には適していないようです。
また、昔から「お茶に含まれるタンニンが鉄の吸収を妨げるので、鉄剤と飲むのはNG」と言われていましたが、鉄剤の進化もあり、最近の研究では全く問題ないことが判明しています。
もうひとつ、緑茶にはカテキンだけでなくカフェインも多く含まれていますので、妊婦さんや小さなお子さんが大量に飲むことは、避けることをおすすめします。