そもそも「調理師免許」ってどんな資格?
そんな「調理師免許」を取得するために必要な受験資格は下記のとおりです。
(1)調理師養成施設を修了する
厚生労働大臣が指定する調理師養成施設(いわゆる調理師専門学校)を卒業すること。
(2)調理師試験に合格する
中学校卒業後2年以上給食施設、飲食店、魚介類販売業、そう菜製造業等で調理の業務に従事することを受験資格とし、都道府県知事が行なう試験を受ける。出典:日本調理師会 ~ 調理師試験の事前講習会や調理師への各種講習会開催、食材・レシピなど食に関する情報をご紹介
?「調理師免許」で給与をアップするには!
給食のお仕事内容ってどんな感じ??
ここまで調理師免許が「給食の現場で働くためのメリットになる」ことをご紹介してきました。ここからは具体的に「給食の調理師」とはどんなお仕事なのか説明していきます!
一般的なレストランとの一番の違いは、同じメニューを大量に調理することです。厚生労働省による給食の定義は「特定かつ多数の者に対して継続的に1回100食以上又は1日250食以上の食事を供給」とされています。
もう一つの大きな違いは、栄養士の存在です。給食を提供する事業所には、管理栄養士・栄養士の配置が必須となっています。※栄養士の人数は各自治体の規定により多少異なります。
このため、給食の現場での調理師は「管理栄養士・栄養士と連携して、安全で美味しい食事を利用者に提供すること」がお仕事となります。
具体的には…
①栄養士がメニューを決める際に材料や彩りなどをアドバイスするなどの協力を行う。
②調理補助のスタッフが効率よく調理できるように、作業工程や衛生面での指導を行う。
また、数名から十数名の調理補助スタッフに、作業の割振りや調理方法の指導なども行うなど、リーダーとしての役割が求められますが、アルバイトの場合は調理補助的なスタンスでの勤務となることが多いでしょう。
給食の調理師になるには?
●学校給食
学校給食では合理化を目的とする「学校給食のアウトソース化」として、本来は自治体で行っていた業務の民間委託が進められています。これは、経費削減の意味だけではなく、学校給食の質の保持や調理業務の安全性・衛生面の保持が目的とされています。
学校給食の型式としてはそれぞれの学校で調理する「自校」型式と、自治体によって運営する「センター」型式、また、運営型式としては「自治体直営」と「民間委託」にわけられます。直営による運営の場合、特に調理師採用においては正規職員の募集は非常に少なく、アルバイト・嘱託職員募集が主流になっています。(栄養士募集では正職員の募集が若干あります)逆に、民間による運営の場合、正社員の募集が中心となり、アルバイト募集も若干行っています。提供する食事は昼食が中心ですので、残業も少なく働きやすいのが魅力といえます。
●老人福祉施設
いま最も求人数が多く、調理師資格が求められているといえるのがこの業界ではないでしょうか。2025年には800万人が75歳を迎えるという「2025年問題」もいよいよ間近に迫り、景気に左右されにくい業界といえるでしょう。ときには栄養士さんと協力して、ひな祭りなどのイベント食のアイデアを出したりすることも。施設の利用者さんにとって、とても重要な楽しみである「食事」を提供することで、「おいしかった」など感謝をいただけたり、やりがいも大きい仕事です。
施設の性質上、三食の食事を提供しますので、早番、日勤、遅番などの三交制のシフト制をとる事業所が多いようです。運営母体によって待遇が大きく異なりますので募集要項をよくチェックしてください。
●病院給食
病院での食事は、医師が患者さんごとに処方する処方箋ならぬ「食事箋」にもとづいて献立が立てられることをご存知でしたか?病院では、患者さんの病気や年齢などによって必要な栄養を食事で摂る必要があり、「食事も治療の一環」とされるのです。調理師は食事箋に基づき栄養士が作成した献立を、患者さんに喜んでもらえて、かつ安全に調理することが求められています。食事を通じて、患者さんの健康の回復に貢献することのできる意義のあるお仕事です。
病院給食の調理師は専門性の高い職場ですので、キャリアアップも目指せます。調理師の実務経験を8年以上(調理師学校卒業者は6年以上)積むことで、より高度な技術と知識の証明となる「専門調理師(給食用特殊調理専門調理師)」の受験資格を得ることができます。
老人福祉施設と同じく三食の食事を提供しますので、三交制、または二交代制のシフト制が多いようです。こちらも病院によって待遇が大きく異なりますので募集要項をよくチェックしてください。
まとめ
給食のお仕事は社会貢献度も高く、責任感をもってできるやりがいあるお仕事です。適性が合えば生涯打ち込むにもふさわしいお仕事ではないでしょうか。また、運営母体が企業となることが多いため、給与面だけでなく休日などの待遇面の安定も魅力です。コツコツタイプの料理人さんにはぜひ一度、検討してみてはいかがでしょうか!
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