転職の理由は明確に
飲食業界の転職は、他の業界に比べて、頻度が高いと言われています。
一見すると定着率が良くないという理由であまりよく無いイメージではありますが、
実は、別のところに転職するのは、スキルアップをする為、というのが理由なのです。
特に料理人の転職は、一つのお店で学んだら、また別のお店で学ぶ、最終的に自分のお店を出す為の勉強期間ともいえます。
それだけ、お店一つ一つとってもやり方、メニュー、仕入れ先、客層、などなど、違うこととても多くあるので、例えば同じ日本料理といえどもまったくやり方・考え方が違うのです。
その分、得ることは多い!
採用する側が履歴書で見るのは、転職回数の多さよりも、全体を流れるストーリーを重視するのです。これまでの経歴を見て、その後ウチにくることで何を得ようとしているのか、どんなストーリーを描いているのか・・・それが見えると採用される。
理由なき転職
?しかし、注意しなければならないのは、「理由なき転職」だ。理由がないと、ただ何度も繰り返すだけで身になることが少ない。
「理由なき転職」の一番多い原因は、「人間関係」によるもの。
そうなると、前向きに聞こえる転職理由も、話を突き詰めていくとやはり「思い通りにいかない人間関係」に辿り着くケースが多いのです。
「店長が怠慢だから自分のやりたいことができない」
「キッチンとホール内の関係がギスギスしている」
「会社幹部が現場を知らないから 無茶ばかり言う」…。
これらは、転職者の本音としてよくあるケースです。確かに飲食店は“同じ屋根の下”で毎日顔を合わせ協力し合わないと成立しない「チーム性」が求められる職場です。逆に言うと、他人の欠点が見つけやすい職場と言ってよいでしょう。
しかしよく考えると、これらの理由で転職する人が多いということは、「他店でも同じことがある」ということです。転職を繰り返す人の決まり文句、 それは「店が悪い」です。この発想は、結局自分を苦しめることになります。
「自分の思考にピッタリと合う店」を探すのではなく、 「与えられた環境で自分がベストを尽くす」ことに成長があり、その先に本当の「前向きな転職理由」が見つかるのではないでしょうか。 実際、面接における不採用の理由のランキングトップは「前店の悪口を言う」なのです。まずは、「環境を変えなければいけない転職理由」を 自問自答することから始めましょう。
ちょっと振替って、いつも同じ理由で転職をしてしまっているのであれば、それは誰のせいでもない、自分がその状況をいつも作ってしまっている、ということに気がけるかどうかが、そこから抜け出すカギとなるでしょう。
転職エージェントを利用するのも一つの手段
年をとればとるほど、若手の時とは違い、周りから指摘されることは少なくなるので、気を付けておかないと、悪いスパイラルから抜け出せなくなってしまいます。
そんな時は、客観的な視点から見れる人に思い切って訪ねてみても良いかと思います。
転職支援のエージェントにお願いしてみるのも一つのきっかけになるかもしれません。
その際には商売抜きで中立な立場で、自分のことを言ってくれる人を見つけましょう。