汚れを一掃せよ! 飲食店での「グリストラップ」の掃除
「グリストラップを掃除しといて」
バイト先の店長からこう言われた日は、もうその日のテンションはだだ下がりですね。これから飲食店でバイトする人にとってはまだ馴染みのない言葉かもしれませんが、すぐに分かることでしょう。グリストラップの掃除は本当に大変なんです。
今回はグリストラップ掃除を少しでも楽にする方法をご紹介します。
グリストラップっていったい何?
これから飲食店で働く方のために、グリストラップとは何かを説明します。グリストラップとは全ての飲食店の厨房に設置が義務付けれている、油水分離阻集器のことです。厨房や皿洗い用のシンクから出る汚水を一度集め、固定物・ヘドロ・油・水と分け、ある程度汚れを取り除いた水だけを下水に流します。
日本の下水技術や水処理技術は世界一と言われていますが、各飲食店のグリストラップがその一端を担っているのです。
このグリストラップの掃除をサボると汚水があっという間にあふれ、匂いが厨房はおろか店内にまで漏れてしまうのです。しかも、ゴキブリやハエが発生する原因になり、飲食店にとってはかなりのイメージダウンになります。
グリストラップの掃除とコツ
それでは、グリストラップを掃除する方法とコツをご紹介します。
Q.バスケットの掃除
グリストラップは全部で3層に分かれています。第1層は野菜の切りくずを始めとした固形物を取る層です。バスケットの網がある程度の大きさをした固形物ゴミをすくってくれ、ヘドロや油脂だけを第2層に送ってくれます。
バスケットの掃除は毎日しましょう。固形物が溜まると汚水を第2層に流せなくなり逆流してしまいます。また、生ごみであるため溜まったまま放置すればすぐに腐り、虫や異臭の発生に繋がります。
バスケット自体の掃除も小まめにすることをオススメします。網にこびりついた油汚れやヘドロは熱湯で洗い流し、第2層やグリストラップの底で取れるようにしましょう。
Q.油脂のすくい取り掃除
第2層は油の性質を利用して、水の表面に浮かんだ油脂を取れるようになっています。一週間に1回は柄杓で油脂をすくわなくてはなりません。これが非常に面倒です。そこで、いくつかのコツがあります。
1つは油を固めてしまうことです。油は専用洗剤や氷を使えば簡単に固まります。さらに、各層に油分を吸収する油吸着シートを浮かせるのも1つの方法です。シートが油脂を吸ってくれるので、掃除がかなり楽になります。
Q.底のヘドロをすくい取る
1・2・3層の底にはヘドロが溜まっています。これを専用の用具(大型の柄杓のようなもの)ですくいとって掃除します。最低でも月に1回は掃除しなければなりません。ただし、底に溜まるヘドロは時間とともに固くなり取れにくくなります。小まめに掃除ができるならばこしたことはありません。
油脂のすくい取り掃除の際に一緒に行なうことをオススメします。小まめに掃除をすることが、結果的に労力の節約になります。
洗浄剤を変えてみよう
飲食店のほとんどがグリストラップの掃除に洗浄剤を使っているはずです。その洗浄剤も、さまざまな種類のものがあります。投入することで油脂やヘドロを吸収しすくい取りやすくなるものもあれば、グリストラップ内の油と水を石灰水に変えてそのまま洗い流せるようにする洗剤などです。
皆さんのバイト先にある洗浄剤はどのような物でしょうか。掃除がもっと楽になる洗剤があるかもしれません。ぜひ探してみましょう。